自由の極致――フードデリバリーという仕事

フードデリバリー

今日、業務スーパーで肉をまとめて買いたいと思っていた。

レバー、鶏むね肉、ロースブロック、豚バラブロック。一度に買っておけば、しばらくは食事について考えずに済む。

ただ、そのとき走っていた場所から業務スーパーまでは遠かった。買い物のためだけにママチャリで往復するのは面倒である。

そこで、配達アプリをつけたまま走っていた。

業務スーパーの近くへ行く配達が出た

しばらくすると、スマホが鳴った。

配達先を見ると、行きたかった業務スーパーのすぐ近くだった。これは取るしかない。注文を受け、商品を運び、そのまま店の近くまで移動した。

配達を終えたところで、今日の稼働も終了することにした。

「このあと業務スーパーで肉を買って、一度家に帰ろう」

誰かに相談する必要はない。アプリを切れば、その時点で仕事は終わる。

買い物へ向かう移動に、配達報酬がついた

業務スーパーへ行くためだけなら、そこまでの移動には何も発生しない。今回は、同じ方向へ商品を届けたことで、移動しながら配達報酬を受け取れた。

もちろん、毎回都合のいい案件が出るわけではない。それでも、行きたい方向と配達先が重なったときには、生活上の移動をそのまま仕事にできる。

店へ入り、レバー、鶏むね肉、ロースブロック、豚バラブロックをカゴへ入れた。会計を済ませ、肉を積んで家へ向かう。

業務スーパーでまとめて購入した肉

家では、ヨーグルトメーカーが次の低温調理に使われるのを待っている。

仕事を、生活の都合に合わせられる

フードデリバリーの自由さは、好きな日に休めることだけではない。

今日はここまでにする。買い物へ行く。いったん家へ帰る。そう思った瞬間に、自分で予定を変えられる。

雇われて決まった時間に働いていれば、勤務中に突然「肉を買って帰ります」とはいかない。その代わり、収入や勤務時間は安定する。どちらが優れているという話ではなく、生活との組み合わせ方がまったく違う。

この日のわたしは、行きたかった方向への配達を取り、報酬を受け取り、肉を買い、そのまま仕事を終えた。

つくづく思う。こんなことができる仕事、ほかにあるか。

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