ダブルを一件捨て、力を抜いて走った。それでも日当は10,530円だった

厨房に残る店員を背に、夜の街へ自転車で走り出す配達員 フードデリバリー

本日は、後半になるほどグダグダと力を抜いて走った。それでも日当は10,530円だった。

十分すぎる。

日中は「凪」という状態について考えながら走っていたのだが、その途中、マクドナルドで分かりやすい出来事があった。

質問の答えが返ってこない

ダブル、つまり二件分の商品を同時に受け取る案件で、マクドナルドへ向かった。

一件目の商品はすでに完成していた。しかし、二件目の商品欄を見ると12個ある。このまま一件目をバッグへ入れた状態で長く待つことになれば、先に待っている客への配達が遅れる。

そこで店員へ聞いた。

「あと一つって、結構かかりますよね?」

返ってきたのは、不機嫌そうな「今作ってます」という言葉だった。

いや、作っていることは分かっている。知りたいのは、時間がかかるのかどうかである。

もう一度、「結構かかりますか?」と聞いた。

すると、今度はかなり強い調子で返ってきた。

「今作ってますので!!」

やはり、質問の答えにはなっていない。

この人とこれ以上話しても仕方がないと判断し、その場で二件目をキャンセルした。一件目の商品だけを持ち、何も言わずに店を出た。

自転車へ戻ってから、なぜあの返し方になるのかを考えた。

わたしには、狭い厨房で常に時間に追われ、さらに「配達員に舐められたくない」と先に強く出ているように見えた。余裕を失った状態で、自分を守るために強い言葉だけが先に出ている。

もちろん本人に聞いたわけではないので、本当にそうなのかは知らない。ただ、少なくとも店員は、その厨房から離れられない。注文が重なっても、嫌な客や配達員が来ても、その場で仕事をキャンセルして帰ることはできない。

雇われ仕事なら、その場から離れられない

こういうとき、フードデリバリーという仕事はかなり楽である。

会社や工場のような固定された職場なら、嫌なやり取りがあっても、その人と翌日また顔を合わせる可能性がある。相手が理不尽でも、同じ場所で働く以上、人間関係は続く。

しかし、フードデリバリーなら、今回のように注文を外して店を出れば終わる。揉める必要もなければ、相手を納得させる必要もない。やろうと思えば、その店の注文を今後受けないこともできる。

店員は厨房に残り、わたしは自転車で別の場所へ移動する。

雇われ仕事とフードデリバリーでは、この違いがかなり大きい。

もちろん、この自由はUberの現在の仕組みの中で成立している。規約や運用が変われば、同じようにはできなくなるかもしれない。

だから、いつでも使える権利だと思って雑に扱うつもりはない。ただ、少なくとも今日は、話の通じない相手へ余計な時間と感情を使わずに済んだ。

あと一件、あと1,000円に執着していたら、あの言い方に腹を立てたまま走っていたと思う。しかし今日は、「最悪、1,000円だけ稼げればいい」と思えていた。そのため、二件目ごと相手とのやり取りを捨てられた。

ダブルを受けなければ、二件目を外す必要もない

そして今日、もう一つ当たり前のことに気づいた。

最初からダブルを受けなければ、二件目だけをキャンセルする状況は生まれない。

キャンセル率を下げたいなら、ダブルを取らない。考えてみれば、それだけの話だった。

数日分のプール金があり、「最悪、今日は1,000円でもいい」と思えていたことも大きい。あと1,000円、2,000円を取るために、嫌な案件を抱えたまま走る必要がない。

実際、二件目を外し、後半はかなり力を抜いて走った。それでも日当は10,530円になり、身体にもほとんど疲労感が残っていなかった。

力を抜いた結果、売上まで十分な数字になった。なんやねん、とは思う。

帰宅すると、62℃の鶏むね肉ができていた

帰宅すると、二台目のヨーグルトメーカーへ仕込んでいた鶏むね肉もできていた。

100グラム80円前後。安いが、普通に加熱するとパサつきやすい。

今回は62℃で2時間。使っている機械の仕様に合わせ、安全側に寄せて二時間しっかり加熱したため、攻めた低温調理にあるようなピンク色ではない。

しかし、食べてみるとパサつきがまったくない。中まで火が通っているのに、水分が残っていてかなりジューシーだった。

めちゃくちゃうまい。しかも100グラム80円前後である。コスパが良すぎる。

 

こっちはローストポーク。

 

ダブルを一件捨てたのに、日当は10,530円だった。帰宅後には、100グラム80円前後の鶏むね肉ができていた。

今日は、これで十分だった。

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